足立区西新井の歯科・歯医者なら、岡谷歯科医院

電話予約

コラム

コラム COLUMN

初期むし歯は、自然に治せるって本当?

こんにちは。
 
西新井・大師前駅・伊興で歯医者をお探しの皆さん、岡谷歯科医院です。
 
 
このコラムのタイトルを見て、「え?むし歯が自然に治るなんて、そんなことある?」と、思われたかもしれませんね。
 
その通りで、むし歯は自然治癒することはありません。
 
ただし、ごく初期の「むし歯になりかけの状態」であれば治ることがあります。
 
いったい、どうしてそんなことができるのでしょうか?
 
今回は、初期むし歯が自然に治る仕組みと、その仕組みを上手く働かせてむし歯を予防するコツについてお話しします。
 
 

初期むし歯が自然に治る仕組みとは?

初期むし歯が自然に治るというのは、いったいどういうことでしょうか?
 
その仕組みを知るために、まずは、食べたあとのお口の中がどうなっているのかを見ていきましょう。
 
 
食べたり飲んだりしたあとは、歯の表面の成分が溶け出すことをご存知でしょうか?
 
これは「脱灰」といわれる状態です。飲み食いした後は、お口の中が酸性に傾いているから歯の表面が溶かされるのです。
 
脱灰が起こると、歯の表面のエナメル質からリンやカルシウムが溶け出してしまうのですが、心配しないでください。しばらくすると、唾液の働きで元に戻ります。
 
唾液の中には、「脱灰」で溶けだした成分と同じリンやカルシウムが含まれていて、これを取り込むことで溶けた成分が元に戻るのです。
 
こうして、リンやカルシウムが歯のエナメル質に戻ることを「再石灰化」といいます。
 
飲食のたびに「脱灰」と「再石灰化」をくり返すことで、歯は、健やかな状態を保っているのです。
 
つまり、初期むし歯を治すためには、「脱灰」よりも「再石灰化」のパワーが高まっている状態にしてあげることが大切です。
 
ダラダラ飲み食いしていると、ずっと脱灰していることになって歯の表面が溶かされ続けます。ますますむし歯が進行してしまいますから、気を付けましょう。

 
 

おうちでのケアで、初期むし歯を治すパワーを高めよう!

むし歯の予防に役立つ「再石灰化」のパワーを高めるホームケアのコツを紹介します。
 
1.歯垢をしっかり落とす
 
歯垢は水には溶けないので、歯磨きでしっかり落としましょう。
 
歯の表面はもちろん、歯と歯のすき間、歯と歯ぐきの境い目なども、ていねいに磨いてあげてください。
 
歯ブラシのほかに、歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)、先が細いタフトブラシなどを合わせると、しっかり磨けますよ。
 
 
2.フッ素で歯を強くする
 
フッ素は、「再石灰化」のスピードを速めてくれます。また、酸に溶けにくい強い歯にしてくれます。
 
フッ素入りの歯磨き粉を使う、歯科医院でフッ素を塗ってもらうなど、積極的にとりいれましょう。
 
 
3.唾液をしっかり出す
 
唾液は、「再石灰化」になくてはならないもの。
 
しっかり噛んで食べる、食べたあとにキシリトール高配合のガムを噛むなど、唾液をしっかり出すことで、むし歯を予防できます。
 
 
このように、日常生活で気をつけてあげると、むし歯になりかけている状態の「初期むし歯」は自然に治っていきます。
 
初期むし歯は、まだ痛みはありませんが、冷たいものを食べたり飲んだりするとしみる、歯の表面がザラザラするなどの症状はあります。
 
「あれ?この歯、いつもと少しちがうような……」と感じたら、それは初期むし歯かもしれません。
 
もし気付いたら、早めに歯科検診を受けるようにしましょう。早期発見・早期治療が完治への近道です。